パソコンが起動しない場合の復旧方法
OSが起動しなくなった場合、『OS丸ごとバックアップ』をとっていれば、バックアップイメージフィアルからすぐに復元できます。
しかし、『OS丸ごとバックアップ』をとっていない場合でも、ハードディスクの物理的な故障でなければ、復旧できる可能性があります。
※ここではWindows XPについての対処方法を示します。他のバージョンの場合、多少、復旧方法が異なりますのでご注意下さい。
パソコンは電源が入るか?
電源ボタンを押して、電源が入るか(パソコンの電源ランプが点灯するか)を確認してください。電源が入らない場合、電源ケーブルがコンセントから外れていないかや、電源タップのスイッチがONになっているかを確認してください。
どうやっても電源が入らないようなら、ハードの故障の可能性が高いです。
メーカー等に修理を依頼してください。
BIOSは起動するか?
BIOSが起動するか確認してください。 BIOSを起動するには、パソコンの電源投入後、以下のような画面が表示されたらF2ボタンを押します(パソコンによってF2であったりF8であったり異なります)。 画面をよく確認して下さい。 この画面は1,2秒で消えるので注意してみてください。
BIOSが起動しない場合や、上のような画面すら表示されない場合、マザーボード等のハード故障の可能性が高いです。 メーカー等に修理を依頼してください。
フロッピーやUSBメモリ等をすべて取り外し、パソコンが起動するか?
BIOSフロッピーや、USBメモリ等の記憶媒体をすべて取り外して、パソコンが起動するか確認してください。 以下のようなエラーが表示される場合、フロッピーを入れっぱなしの可能性が高いです。
パソコンの設定にもよりますが、フロッピーやUSBメモリは、挿しっぱなしだとパソコンを起動できない場合が多いです。 常に抜いて起動するようにしましょう。
エラーメッセージから原因を特定する
パソコン起動時に、エラーメッセージが表示される場合は、メッセージから原因を特定します。
Operating System Not Found のエラーメッセージ
以下のようなエラーメッセージが表示される場合、マザーボードの故障か、ハードディスクの故障の可能性が高いです。メーカー保証期間内の場合は、メーカー等に修理を依頼しましょう。 メーカーの保証期間が切れている場合は、メーカーに有償で修理を依頼するのも良いですが、値段が高いので、ハードディスクを購入して交換してみるのも良いです。以下のエラーの場合、ハードディスクの故障の場合が多いので、直る可能性が高いです。
SYSTEMまたはSOFTWAREが壊れているというエラーメッセージ
以下のようなSYSTEMまたはSOFTWAREが壊れたといったエラーメッセージが表示される場合、回復コンソールを使用することによって回復できる可能性があります。
回復コンソールの使用方法については、http://support.microsoft.com/kb/880636/jaをご覧下さい。
ntoskrnl.exe が存在しないか壊れているというエラーメッセージ
以下のようなntoskrnl関連のエラーメッセージが表示される場合も、回復コンソールを使用することによって回復できる可能性があります。
回復コンソールの使用方法については、http://support.microsoft.com/kb/882569/jaをご覧下さい。
Isapnp.sys が存在しないか壊れているというエラーメッセージ
以下のようなIsapnp関連のエラーメッセージが表示される場合も、回復コンソールを使用することによって回復できる可能性があります。
System32\Drivers\Isapnp.sys
\Winnt\System32\Drivers\Isapnp.sys
回復コンソールの使用方法については、http://support.microsoft.com/kb/882569/jaをご覧下さい。
NTLDR is missing のエラーメッセージ
NTFS ファイル システムを使用するブート ボリュームのルート フォルダに多数のファイルをコピーした場合、以下のようなエラーメッセージが表示されます。
Press CTRL+ALT+DEL to restart.
http://support.microsoft.com/kb/320397/JA/のページより問題を解決して下さい。
黒い画面のままOSが起動しない場合
黒い画面のままOSが起動しない場合は、以下のいずれかが破損している可能性が高いです。
- マスタ ブート レコード
- パーティション テーブル
- ブート セクタ
- NTLDR ファイル
この場合、FIXMBRコマンドや、Windowsの上書きインストールによって修復できる場合があります。詳細は、http://support.microsoft.com/kb/314503/jaをご覧下さい。
OSが起動しても動作が異常に遅い、CPU使用率が100%の場合
OSが起動しても動作が異常に遅い場合や、CPU使用率が100%のままの場合、ソフトウェア関係の不具合の可能性が高いです。ソフトウェア関連の不具合としては以下が考えられます。
尚、OSごとバックアップ(イメージバックアップ)を行っていれば、以下のような不具合が起こっても、すぐにOSごと復元できます。 是非、OSごとのバックアップはとりましょう。
Microsoft Update (Windows Update) の不具合
ソフトウェア関連の不具合の1つとして、Microsoft Updateの不具合が考えられます。 特にサービスパック(たくさんの修正パッチをまとめたもの)などを適用した場合、不具合が起きる可能性が高いです。勝手に再起動を繰り返したり、よくフリーズしたりする場合もあります。
パソコンの調子が悪くなった直前に、Microsoft Updateを行って、パソコンの調子が悪くなった場合、Microsoftまたはパソコンメーカーのホームページを確認し、不具合情報が載っていないか確認しましょう。 対策方法が載っているかもしれません。 電話やメールで問い合わせても良いでしょう。
セキュリティソフトのパターンファイルの不具合
ウイルスバスターやノートンなどのセキュリティソフトのパターンファイルの不具合で、パソコンが異常に遅くなる場合もあります。 勝手に再起動を繰り返したり、よくフリーズしたりする場合もあります。
パターンファイルの不具合の場合、ご使用のソフトのメーカーのホームページを確認し、不具合情報が載っていないか確認してください。 特定の環境にしか起きない不具合は、そのまま闇に葬り去られることもありますので、あきらめてOSを再インストールしましょう。
ウィルス感染した場合
ウィルス感染によって、パソコンが異常に遅くなったり、勝手に再起動を繰り返す場合もあります。 このような事が起こった直前に、アダルトサイトや不審なサイトを見なかったか、 迷惑メールに添付されていたファイルを開かなかったか、 そのとき、コマンドプロンプトが一瞬起動したりしなかったか思い出してください。
セキュリティソフトをインストールしていない方は、一度、インターネット上から無料でできるウィルススキャンを試してください。 以下のカスペルスキーのサイトがおすすめです。 ウイルスバスターやノートンよりもウィルス検出力が高いため、高確率でウィルスを発見できます。
明らかに、ウィルス感染しているのが分かる場合、他の人への2次感染を防ぐため、まずはLANケーブルを抜き、インターネットやLANへ接続しなようにしてください。そして、CD-ROMから専用OSを起動して、ウィルススキャンを行えるセキュリティソフトを購入し、スキャンを実行してください。
CD-ROMから起動できるおすすめソフトは、以下のG DATAです。 日本ではあまり知られていませんが、上記カスペルスキーともう1つのエンジンを組み合わせおり、ウィルス検出力に関しては、No.1と言っても良い性能を持っています。
- CD-ROM起動できるセキュリティソフト →G DATA インターネットセキュリティ
自分でウィルスを駆除できない場合、専門の人がウィルス駆除しに来てくれるサービスもあります。 数万円かかりますが、大切なデータが入っている場合、こちらのサービスを利用するのも良いでしょう。
すべて試してダメな場合は、物理的な故障の可能性あり
すべての方法を試しても、パソコンが起動しない場合、どこか物理的に故障している可能性が高いです。 メーカ保証期間であれば、修理を依頼しましょう。 メーカー保証期間外の場合、有償で直すことになりますが、技術料、部品代、送料などを含めると、新しいパソコンを買ったほうが安いのではないかという場合もあります。
部品の中で最も壊れやすいのはハードディスクです。カラカラと音がする場合や、OSは起動するけど不特定の場所で勝手に再起動している場合など、ハードディスクの故障の可能性が高い場合は、新しいハードディスクの交換を試してみるのも良いかもしれません。
故障したハードディスクの復旧
故障したハードディスクの中の大切なデータを復旧させたい場合、以下のページをご覧下さい。